29ersと京大OBチームの成り立ち
(70年史における島正樹さんの寄稿より転記)
関西在住の京大サッカー部OB有志で構成されるOBチームはいくつかあるが、京都府社会人リーグに加盟して活躍しているのが、「29ers(トゥエンティナイナーズ)」と「京大OB」 の2チームである。
もともとOBチームは「京大OB」しかなかったのだが、近年、大学院進学者の増加など の理由により関西在住のOBが増加した結果、参加希望者が増え、試合に出たくても人数の 都合で試合に出られなくなる可能性が高くなったことから、OBチームを二つに分けることになった。平成元年暮れのことである。
その時点で、チームをどのように分割するかはOBの一部で議論となったが、結局、昭和 63年以前卒業のOBは「新チーム」に、それ以降の若手が「京大OBチーム」を引き継ぐこ とになった。以降、「毎年新たな卒業生でOBチームに参加を希望する者は京大OBチームに所属」し、人数の変動を調整する形で「卒業年度の早い者から順次、京大OBチームから29ersに移籍する」というシステムをとっている。
京大OBチームは平成5年に京都社会人リーグの1部に昇格した。以降4シーズン連続で 現在(平成8年) まで社会人リーグ1部で活躍している。この間に、平成5年のシーズン には、天皇杯の予選では京都府の予選を勝ち上がって関西大会に出場(1回戦敗退)し、また全国社会人サッカー選手権大会では京都地区予選を勝ち進み、全国社会人トーナメント関西大会にも出場(1回戦敗退)している。
一方、29ersは、平成2年に社会人リーグに新規加盟し、4部からスタートした。多少の 取りこぼしはあったものの、肝心な試合では勝負強さを発揮して、4部、 3部を一年ずつ で通過し、3年目のシーズンには2部に昇格した。
この時には最下位となって一旦3部に落ちたが、再び2部に返り咲き、現在に至っている。平成7年度にはブロック3位の成績 であった。(ちなみに、2部のブロック優勝チームは、入替戦はなく、1部に自動昇格する) 29ersという変わった名前は、結成当時のメンバーの平均年齢が約29歳であったことから、アメリカのプロフットボールの強豪・サンフランシスコ49ers (フォーティーナイナー ズ)をもじって筆者が命名したものである。
読めない等の理由で、新規登録時に京都の協会から苦情をいわれたが、結局そのまま通してしまい現在に至っている。もっとも現在のメンバーの平均年齢は30を超えているが。両チームとも練習は全くしないのにそこそこ勝ってしまうので、他のチームには申し訳ないが、現役時代に鍛えられた技術と戦術は年齢を重ねても衰えないという証明であろうか。
平成8年度現在、京都府社会人サッカーリーグ加盟チームは320を超えているが、そのような状況下で京大サッカー部のOBによる2チームが、それぞれ1部リーグ(12チーム程度:年度により若干変動あり)および2部リーグ(平成7年度より3ブロック24チーム)で活躍していることは、現役チームの刺激にもなることだろう。
なお、平成4年度からは 現役のBチームも社会人リーグに加盟しているが、平成8年現在3部に低迷している。Bチ ームの選手に対しては彼らがAチームへ上がれるように、そしてAチームの選手に対しては 学生リーグでも1部で活躍できるように、京大サッカー部のOBチームはこれからも陰に陽 に現役チームを支えていける存在でありたい、と思っている。
近年の29ersの戦績
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